植木秀憲氏の情熱の元
『フリーターから起業家を輩出する!』
渋谷の事務所に21:00過ぎにお邪魔した。受付の方に、『現在、社員ミーティングをしているので、ちょっと待っていただけますか?』と言われ、応接のソファーに座った。
すると隣からミーティングの声が聞こえてくる。
『損益計算書だけにとらわれてはいけない。必ずキャッシュフローを頭に入れないと会社はつぶれる。黒字倒産があるのは、まさにここだよ。将来、起業するなら、今から頭に入れておかないと』
植木氏の情熱が入った言葉が響いてきた。しかし、社員MTGには、考えられないような経営や事業戦略の話が出ており、まさにミーティングというよりは、経営スクールのような会話だった。聞けば、ミーティングに参加していたのは、入って1ヶ月の社員と現在アルバイトで働いている大学生2名に対してだった。 まさに、ここに今回インタビューさせていただく、植木秀憲氏の情熱の元があった。
『フリーターや今の若い人たちから起業する人を増やしていきたい!17年前に比べて、起業する環境は確実に整ったのに、あまり起業人口は増えていないように感じる。 私が起業した17年前は、今のようにベンチャーという言葉もなく、情報も圧倒的に少なかった。そして、私自身はその時フリーターだったからね。』
真っ直ぐな目線で、そう語る植木氏に、確固たる想いを感じた。
『21歳のパチンコ屋でのバイト経験しかないフリーターの私が起業できた。それだったら、誰だって起業できるはず。そして、これを伝えられるのはフリーターから起業した僕しかいないと思う』
植木氏は、現在総合人材アウトソーシング事業を行い、年商60億円を売り上げる、株式会社アパユアーズの代表取締役CEOとして活躍されている。
植木氏は昭和45年に大分県で生まれる。工業高校卒業後、京都の極真空手の選手育成施設に行く。3年間鍛錬を行いつつ、派遣スタッフとして働いていた。そんな時に派遣元の社長から言われた一言が人生を動かす。
『ある日、社長に言われた一言で、私の人生は決まった。「植木君。世の中にはたくさん仕事があるけど、大きくわけたら2つしかないんだよ。雇うか、雇われるかだ」といわれた。そして、どっちがいいと聞かれたときに、私は雇う方が良いと単純に思ったんだよ。』
何をやるかなんで全然わからなかった。起業の方法ももちろんわからない。でも、会社を作るという意識が出き、行動が変わった。

『今まではなんとなく仕事してたんだよね。でも、社長になると決めた。そしたら、社長になる人間がパチンコ屋でなんとなく働いている人たちに働き方で負けてちゃいけないと思った。当時のパチンコ屋で働く人は、パンチパーマの人ばっかり(笑)そんな人たちに負けられないってね。』
そして、21歳で大分に帰る。その時にあったのは、本当に夢と想いだけだった。経験はパチンコ屋の経験。もちろんお金もない。
『その頃、友達だったり、色んな人に会社を作るって話をしていた。そしたら、全員が辞めろ、無理だの大合唱(笑)。でも、自分は空手の鍛錬やバイトの時から心を鍛えていた。だからどんなに反対されても、心は折れなかったんだ。』
ただ、どうやって会社を作ればいいか、いや何をするかも明確に決まっていなかった。そんな時に、大きな出会いがまた人生を大きく動かす。




